仏像の優し気な美しさは、日本美

東洋の仏像の美しさは女性的な優しさが好きです。

日本の仏像
日本の仏像

仏像の滑らかな曲線の優しさと安心感を感じるのです。

日本の仏像
日本の仏像
救世観音
救世観音

表情も決して派手ではなく、控えめなほほえみで、癒されます。

百済観音
百済観音

マリア様は嘆いた表情もあり、感情が豊かですが、癒されるのとはちょっと違い、同感させる力です。

東洋は表情は泣いたりせず、あくまで、気持ちを殺して微笑みます。

東洋人の穏やかさが仏像にも反映されていると感じます。

弥勒菩薩
弥勒菩薩

この感情が控えめな表情に安心感がわきます。平凡な市民が安心できる身近な存在です。

見た人は安心して、癒され、きれいな気持ちになり、心が洗われます。
また、元気が湧いてきます。

東洋の仏像は優し気な表情には、安心感があります。

「猫」 三岸好太郎の絵の雑な魅力

三岸好太郎の作品 「猫」は、不思議な魅力がある絵だ。

三岸好太郎 猫
三岸好太郎 猫

雑なタッチで殴り書きのように描かれている猫。

四角いタイルの白黒のアクセントの中に立ちすくむ猫。

腕を組んで気取っているようなポーズ。

サーカスの団員が猫の仮面をかぶっているのだろう。

茶色か赤の服がかすかな光で、明るい色になって、背景の焦げ茶色の暗い部屋の中でポーズをとっている。

猫がつっ立って人間のように気取っているような絵にも見える。左側には暗い緑の幕があり舞台に立っているのがわかる、長いテカった黒い靴を履いているのもサーカスらしい感じが出ている。

白い襟が目立つように描かれ、猫の目は両方とも黒い目で、片目は涙のようなピエロのよく使う模様が描かれている。ひげがやたらに太く、とげとげしく生えている。

ほとんど白と黒と茶色しかないような絵で、タイルの白い四角が目立つ。

暗い背景の絵は大正時代の日本の絵に多いスタイルで、斜めに当たる光もよくある描き方だった。

岸田劉生の絵に代表される、斜陽の寂しげな光の絵である。

この絵の魅力は三岸好太郎の独特の雑なタッチが、逆に想像力が働き、サーカスの夢の世界の中の空想的な絵になっているので、より想像力が膨らむ絵に感じる。

猫の仮面もどこか悲しげにも見えるし、無表情の謎のキャラクターのようにも見える。

いくらでも見る人が想像できる細かく描かない良さがある。あまり細かく描かれていたらリアルすぎて想像力が働かないだろう。

この雑に描かれた筆のタッチがこの不思議さを強調させているのだ。

ポーズも腕を組んでいるのがこの絵の特徴で、猫が偉そうにまっすぐに立ち、堂々としているのも変な感じの魅力がある。堂々とする猫という設定が面白いのだ。

この不思議な猫の仮面をかぶったキャラクターの魅力がなぜか気になる存在感がある。

シュールレアリスムの絵のような不思議さが良い。

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三岸好太郎 マリオネット

この「マリオネット」も不思議な魅力のある絵だ。どこか生きているような人間味がある。

しゃべりかけられているような錯覚に陥る不思議な絵である。

三岸好太郎は日本の油絵の画家の中ではシュールレアリスムの魅力が最も日本的な叙情を感じ、好きな画家である。

川端龍子「黒潮」の青の鮮やかさ

色に惹かれた絵の紹介です。川端龍子の黒潮というトビウオの絵です。

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黒潮 川端龍子

中学の美術の教科書に載っていた絵で、鮮やかな海の青の色に引き込まれた。

群青の青と緑色が微妙に混ざった見たことのない微妙な色だった。

群青の青はもっと紺色のような赤みがある、この緑っぽい青に引き込まれた。

海の色にピッタリの温かみのある青。

その上をトビウオが生き生きと飛んでいて、銀色の魚の生命力の光が感じられる。
これほど南国の生き生きした生命力を感じる絵は見たことなかった。

岩絵の具の色彩の鮮やかさを初めて感じた絵だった。

川端龍子は色彩が独特の鮮明な色の使い方をしている画家で、ほかにも絵の具の発色が独特だった。

自分が日本画を学ぶとは思ってもみなかったけど、今考えるとこの鮮やかな岩絵の具の魅力にに惹かれていたところがあったのかもしれない。

岩絵の具の群青や緑青はとてもきれいで、宝石のような魅力がある。

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岩絵の具の群青色

油絵具にはない、鮮やかさが魅力で、色同士の混色ができない。

なので、色を重ねて塗り、下の層の色がかすかに見えるようにして色を混ぜた効果を出す。

繊細さが必要で、油絵の具のような混色の楽しさがない。

油絵のように油で絵の具を薄く、延ばすこともできない。なくなれば、すぐ絵の具を買いに行く手間がかかる。値段も高いし、油絵の方が経済的だ。

それでも岩絵の具の魅力は大きい。

この黒潮の絵がそれを証明している。

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鳴門 川端龍子

螺鈿細工の工芸品の美しさは、自然を尊ぶ考え

螺鈿工芸の魅力は、きらびやかな輝きだ。

螺鈿工芸
螺鈿工芸

黒い漆の中で、きらびやかに生き物の貝の甲羅の裏側の七色の模様が映えるのです。

螺鈿工芸
螺鈿工芸

自然の美しいものを日用品に使う技術の一つが螺鈿と言って、ほかの自然を使う日本の技術は、玉虫の羽を使った飛鳥時代の玉虫厨子という燭台の飾りもありました。

螺鈿工芸
螺鈿工芸

日本人の日用品を少しでも美しく見せる生活の美の工夫です。

螺鈿工芸
螺鈿工芸
割れやすい貝を加工するので、日本人の繊細な技術が必要で世界に誇れる螺鈿のアイデアの発想のユニークさと技術なのです。
螺鈿工芸
螺鈿工芸

 

螺鈿の美
螺鈿の美
背景が黒などの濃い色の中で、そのきらきら光る魅力が引き立つように考えられています。。

繊細で斬新な日本人の技術の作品で世界に誇れる工芸の考え方なのです。

ホタルの光の美しさを感じる日本人の繊細な自然を尊敬している考えの表し方が螺鈿工芸なのです。

貝のふたの裏
貝のふたの裏

日本の良さ

日本の良さを挙げていこうと思います。

水との生活
水との生活

苔が生えるような湿気と豊かな水は日本人には普通の感覚。

陶器の質感とデザイン
陶器の質感とデザイン

この簡単な自然の描写が洗練されていて、寂しげな美になっている。

透明な川と動物
透明な川と動物

水がきれいで透明、魚が川を普通に泳いでいるのが見えるのは凄いことだ。

桜の美
桜の美
あっけなく散るさっぱり感が日本的。
夜桜も神秘的
夜桜も神秘的

夜も桜は美しい。

スカイツリーの照明の色彩
スカイツリーの照明の色彩
スカイツリーの照明に青や紫、緑と言った地味な色を使うのが日本的だと思う。
床がピカピカの家と自然
床がピカピカの家と自然

鏡のような床が日本的洗練。

緑に覆われた神社
緑に覆われた神社
盆栽
盆栽

やっぱり盆栽のコンパクトな自然は日本的。

 

 

 

村上華岳の絵の水墨画のなまめかしさ

京都画壇の村上華岳は独特のなまめかしさがある画家だ。

村上華岳の絵画
村上華岳の絵画

ドロッとした絵の具の使い方。なまめかしい墨の線が色気というような危なさがある。

村上華岳の絵

輪郭がとろっとして明快でないのがいいのである。

日高川清姫図

この曖昧な線が危なさを感じる。狂気を感じるのである。

村上華岳の絵

水墨画もなまめかしい。

村上華岳の絵
このゆらゆらした線が危なさを秘めているようで、揺らぎと移ろい易い感情を感じる。
村上華岳の絵
華岳は本当に真面目そうな神経質そうな外見をしている。
村上華岳

晩年の写真は病気で痛々しい。

村上華岳
村上華岳の絵

しかし絵は絵として狂気と緊張感を最後まで保っていたすごい執念を感じる。

村上華岳の絵

土門拳の仏像写真の魅力

仏像の表情は人間を超えた神の表情のはずである。

神護寺 薬師如来像
神護寺 薬師如来像
土門拳

土門拳の白黒の写真で見るとそこに質感が加わり歴史と精神性が封じ込まれる。

広目天 東大寺
広目天 東大寺 土門拳

土門拳が白黒で撮った意味は、仏像の表情をはっきりさせるためと、ライティングによる効果的な陰影の演出だ。

人間のようなリアルな感じを漂わせる効果がある。今にもしゃべりだしそうな人間みもある。

日本の怖い親父や静かな親父、母親などを感じさせる人間味がある。

吉祥天 浄瑠璃寺
吉祥天 浄瑠璃寺 土門拳
この今にもしゃべりそうな人間性を演出した白黒画面に惹かれる。
十二神将 室生寺
十二神将 室生寺 土門拳
柔らかい表情と人間味のあるしぐさ。
十二神将 室生寺
十二神将 室生寺 土門拳

カラーでは出せない皮膚と間違えそうな木目の味。

飛鳥大仏 飛鳥寺
飛鳥大仏 飛鳥寺 土門拳

これはカラー写真だが人間味を出そうと口の表情をカットしている。

大仏の立派さは微塵もない。

温厚そうなおじさんのアップに見える。

仏像の人間味を出そうと思っている土門拳の意識がユニークだ。

立派な貫禄ではなく、あくまでも人間的な生々しさを演出する視点が親しみやすさと意外な神も生き物なんだという存在感を出させた。

夜中にひそひそと語りだしそうな人間味がある。

光の演出が見事な写真になった。

アップにしていかにも仏像的なポーズをカットしたのも上手い。

これで新たな発見が仏像に生まれた。

立派な拝みたくなる存在から親しみやすさを生んで改めて見たくなる存在になった。

弥勒菩薩 広隆寺
弥勒菩薩 広隆寺 土門拳

 

日本美術の虎 多様なキャラクター

日本美術の虎の絵は様々あって面白い。

 

円山応挙の虎
円山応挙の虎

写実の虎、生き物として忠実に描いている。真面目な虎。

若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

伊藤若冲は遊び心で描いている。丸っこい描き方がかわいい。

宗達の虎
宗達の虎

淡い描き方がシブイ。爪をなめているのか舌が見える。かわいい。

尾形光琳の虎
尾形光琳の虎
達磨のような虎。怒っている顔、すねているような不機嫌な様子。丸っこい描き方でやわらかい印象。
長澤芦雪の虎
長澤芦雪の虎
虎の傑作。これほどカッコイイ虎はない。強そうで大きく、動きもある。シッポが長く画面のバランスをうまくとっている。爪が鋭くて鳥のような鋭さ。
曽我蕭白の虎
曽我蕭白の虎

狛犬のような虎。鬼のような形相だが怖くはない。どこかユーモラス。

長谷川等伯の虎
長谷川等伯の虎

等伯の虎は動きがあってリアル。手の太さがどう猛さが出ている。

河鍋暁斎の虎
河鍋暁斎の虎

これもリアルで怖い。足の踏ん張りが筋肉質に描かれシッポがきれいな曲線です。

雪村の虎
雪村の虎

今にも飛び掛かるのか?風で顔を下げているのか?面白いポーズ。竹のなびき方がすごい。

長澤芦雪の虎
長澤芦雪の虎

後ろ姿と、くだけた描き方がいい味を出しています。目が鋭くマンガのような目です。

曽我蕭白の虎
曽我蕭白の虎

睨んでいる感じが恐い。

狩野山雪の虎
狩野山雪の虎

ユーモラスな虎。虎の怖さが一切ない。やせ過ぎで飢えている虎のようです。必死で水を飲んでいます。無防備な感じ。

円山応挙の虎
円山応挙の虎

猫のような虎。円山応挙はやはり写実です。猫のように見える。毛並みがリアルです。顔も小さく子供の虎でしょう。

 

伊藤若冲 自由な線の魅力

伊藤若冲は水墨画もいい。

伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

この丸さは大胆で、気持ちいいほど明快な線で描かれている。軽快で大胆な線で思い切りがいい。

色彩のある絵はむしろ細かい描写に驚かされるが、水墨画はむしろ強弱の線の太さのメリハリが気持ちいい。

線の強弱の他に、全体的に丸みを感じさせる線描がやわらかい。固さを感じない丸さが、流麗な水墨の線の心地よさを感じる。
伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

 

龍の曲線とエイの柔らかな薄墨のキレのいい線描が明快。

大胆でかつ繊細さが同居している。
伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

鶴の丸みのある形が、メリハリのある墨で描き分けられて、シンプルですっきりした線の流れが気持ちいい。

羽の部分の濃い黒さがアクセントになっている。

伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

野菜涅槃図にもぼかした薄墨と、丸みのある、かぶなどの野菜の線がやわらかさを出している。

墨の濃淡が上手く使われている。ぼかした感じがやわらかい穏やかな味を出す。

伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

これは小品らしく、強弱のない穏やかな線ですべて描かれている。

フグとカエルの相撲をユーモラスに描いている。

マンガ的な笑える描写。フグの模様がいいアクセントになっている。

伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

これはすべて濃い墨で強く描かれている。強いが、固くない柔らかさを残して描かれている。

雑に見えて細い線は、丁寧な筆でゆっくり描かれている。

伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

これは薄墨で羽を柔らかく描き、足や線は太く強めにメリハリをつけて描いている。

実に伊藤若冲らしい描き方の絵になっている。羽の模様が実に繊細。柔らかさが上手い。

伊藤若冲の版画
伊藤若冲の版画

版画でも葉の輪郭はやわらかく出し、カエルの線は模様を丁寧に出して泳いでいる運動の筋肉を感じさせる。

波紋も彫られていて繊細。版画でも柔らかさは変わらない。若冲は細かさと大胆さが同居したメリハリが見事な画家です。

伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

あとは発想の面白さで、象とクジラを並べる発想が面白い。ユーモアのセンスがある画家です。

伊藤若冲の水墨画
伊藤若冲の水墨画

 

久保田一竹 辻が花染めの着物 濃厚な色彩

久保田一竹の辻が花染めの着物を見たときは、そのゴージャスさに目がくらんだ。

久保田一竹
久保田一竹

 

久保田一竹の着物
久保田一竹の着物

着物の柄なのだけど絵画のようで、色が徐々に変化するグラデーションや金、銀を使った色のゴージャスさ、繊細な明るさの変化など絶妙だった。

80年ごろ横浜高島屋で見た記憶がある。着物を見ているという感覚ではなく、絵画を見ているようだった。

 

久保田一竹の着物
久保田一竹の着物

日本人の感覚に感じない濃厚な色彩とグラデーションの変化がきれいで繊細、全体的にゴージャスな感じがする。

一般的な模様のパターンの日本的な着物のデザインにはない絵画的な世界だ。

久保田一竹の着物
久保田一竹の着物

 

久保田一竹の着物
久保田一竹の着物

 

久保田一竹の着物
久保田一竹の着物

 

拡大図版
拡大図版

 

拡大図版
拡大図版

 

久保田一竹の着物
久保田一竹の着物

 

久保田一竹の着物
久保田一竹の着物
久保田一竹の着物
久保田一竹の着物